Facebookおよびブログ2つに終了報告記事書きましたが、こちらの公式サイトにも。
別役です。
2017年11月2~5日まで、3年半ぶりとなる本公演も終わり、
脚本・演出・出演のフル回転モードも終わりました。
できうる限りの時間を費やしたと思います。
金銭的な制限はありますが、稽古に関しては相当やってきたと思いますね。
伝家の宝刀 I do & I wantをがんばってマスターして臨んでくれました。
最初の研究発表や40時間にも及ぶ脚本読解。
I DoやI Wantは一瞬一瞬の正当化と演技の真実化。
そのおかげで、嘘くさい時間、お休みになってる時間なく、
全登場人物が舞台上で生きられたと思います。
みんなも細部にまで徹底するという姿勢が身についたのではないでしょうか。
ぼくもほぼ全ての台詞を完全に忘れて、その場の内的衝動で台詞を出せました。
台詞覚えの時間がほとんどなかったのですが、I DO & I WANTやっていたおかげで
台詞が自然と入りました。
感情の流れと行動の流れを追って喋ると、自然と台本と同じようなことを喋ったりするもので、
Blockingの初期はそんな感じで、意味は合っているけど、違うことを喋っているということもありましたが。
金曜のステージで、うっすら風邪気味のノドで大声を張り上げたことにより、
ハスキーボイスとなり、土曜の朝には声が出ないという恐ろしい状態になりました。
「こいつ、やべぇぞ」
という感じになりました。応急処置も無理で(注射を打つという都市伝説のような解決法は違法だそうです)
11時過ぎに病院を出て、12時に劇場に到着し、13時の公演の準備をする。
どうなってしまうのか、公演を最後まで遂行できるのかすらわからない状態でした。
どうあっても気になる自分の声。
あとでビデオを観たら、それほど違和感はなく聞こえたけれど、
自分を通して聞こえる声は比べものにならないほど変でした。
ただその分、一つひとつの声に集中していました。
胸の共鳴が変になってきたら、鼻の辺りや口の奥に共鳴の場を移したり、
手を変え品を変えながらも集中してやっていたのですが、
秋江さんが「今日の別役さんは拡散ではなくぎゅっと凝縮した感じ」といっていました。
なんとか昼・夜やりきりました。
ただ、一人ひとりがそのぶんしっかりやらなきゃと思ったのでしょう。
サポートし合う姿勢はいいのですが、個人戦のようになってきていたので、
日曜日の朝には、みんなでワークをやりました。
エネルギーをパスするゲームのあとは岩になったり風になったり。
室戸岬ゲームを行いました。
お互いに触れてまとまること、エネルギーをちゃんと受け取り合うこと、
舞台上で小さな動きにならずダイナミックに動けるようにを意図したワークでした。
そのおかげで日曜日はとてもよいパフォーマンスになりました。
ぼくの声も一晩寝たら、ちゃんと声帯に乗った声が出るようになっていました。
個人的な俳優としてのテーマは
「役を本当に生きて存在する」ということ。
どうしてもこれまでの公演でも俳優モードの時間が少なすぎるのもありますが、
技術だけでやってしまい、その場の真実の感情をリアルに感じられていないということが多く。
完全に我を忘れて劇世界に没入するということはないにしろ、
動きや声や技術的なことが自然と発動しながらも、最上颯司を取り巻くドラマを
感じて生きることが出来るか。
特に、子どもを持ったことない立場で、庸を子どもとして認識するのが難しく、
感情の記憶も「代用」を使って感覚を探っていたりしました。
7ステージも進んでくると、だんだんとリアルさが深まり、
最終ステージの包丁のシーンは本当にリアルなものになりました。
日曜日は、楽屋にいるときも集中を保ち、Before Time とAfter Timeを追って臨み、
チャクラからエネルギーを引っ張り出して演じたので、雰囲気が少し違っていたと思います。
與座君が「神がかっていた」といっていたけど、
演技の真髄を体感できた回でした。
残念ながら、4ステ分も撮影してもらったのに、ちゃんと使えるものがないという……。
うまく切り貼りすればいけるんでしょうけど、とりあえずDVD化は未定です。
カンパニーの役者8名と、アンダースタディたち、
日程調整し、全力で努力してくれて、そのおかげで素晴らしいパフォーマンスになりました。
たくさんの感謝・感動の声をもらいました。
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次なる目標は……映画化?
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